必須科目1 解答方法を図解で考える【技術士二次試験】

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必須科目1の解答方法を考える【機械部門-機械設計】

技術士二次試験の対策として過去問から
必須科目1に対する「解答方法」をまとめています。
 
必須科目Ⅰは技術部門で共通の問題なので過去問が不足する傾向にあります。
令和元年に制度改定されたため4問しかありません。その一方で、

必須科目1は単独で採点されるため絶対に落とせない問題です。
選択できる2つの設問から、解答しやすい問題を選びしましょう。

設問(0)対象の選定

問題文で提示されている条件を確認します。
「~を踏まえて」「~を考慮して」などで表現されています。
過去問を見ると問題文で3つ以上の条件が与えられているので、
出題テーマが馴染みのない内容であっても、どちらの問題も確認しましょう。

設問(1)問題の分析と課題の抽出

設問で問われているのは「課題」についてなので「課題」を解答しましょう。
課題の数は3つ答えるのが妥当と考えます。2つでは多面的ではなく4つだと紙面オーバーです。

「問題」と「課題」を混同して書いてしまいそうで不安な場合は、
「XXの問題はXXである。そのため、XXが課題である」と書く方法があります。
「問題の分析」から「課題の抽出」という順番で両方を記述すれば間違えません。

また、課題がどうしても出てこない場合は「安全性と信頼性と環境問題」から考えましょう。
そうすることで、設問2以降で安全工学や信頼性工学の知見を記述することができます。

  1. 安全性では「とにかく誰かを怪我させるか物を壊す可能性が無いか」考えます。
  2. 信頼性では「とにかく壊れた時にどう困るか何が起こるか」考えます。
  3. 環境問題では「製品のライフサイクルで環境に与える影響が無いか」考えます。
設計1まとめ
  • 前提となる問題文を整理する。
  • 前提を踏まえて問題を設定する。
  • 課題を抽出する。
  • 観点を明記して課題を示す。

設問(2)最重要課題の選定と解決策の考案

最重要課題は「なぜそれを選択したか?」理由を記述しましょう。
「最も重要な課題として1章Xで抽出した「XXX」を挙げる。理由は~からである。」

解決策の数は3つ挙げましょう。
ここで初めて実務能力があることをアピールできます。
なるべく具体例を入れることで他の解答と差別化され得点しやすいと思われます。

なぜ他の解答者と差別化する必要があるのかですが、採点者は多くの解答に目を通します。そのため、似たような解答だとその中で優劣をつける必要があります。同じ出来の解答なら異なる内容を選んだ方がライバルが少なく有利であると考えます。

また解決策が出てこない場合は下記の「選択科目2-2キーワード集」から選びます。

  1. 安全性に関する内容を挙げた場合は「安全工学」に関する切り口 で考えます。
  2. 信頼性に関する内容を挙げた場合は「信頼性工学」に関する切り口で考えます。
  3. 環境問題に関する内容を挙げた場合は「環境配慮設計+3R+LCA」で考えます。
設計2まとめ
  • 設問1の課題から最も重要な課題を挙げる。
  • なぜ最重要に挙げたのか理由を示す。
  • 最重要課題に対する3つの解決策を示す。

設問(3-1)成果と波及効果

成果の記述は「解決策1~3」をすべて実行して「課題1」がどのように変化したかを記述すれば十分です。反対に「波及効果」は、課題1ではない部分に及ぼした前向きな影響を書きます。問題1だけでなく問題2や問題3にもXXのような波及効果があるなどです。

設問3まとめ
  • 解決策すべてを実行した結果、得られる成果を示す。
  • その波及効果を分析する。
  • 新たに生じる懸念事項を示す。
  • 懸念事項への対応策を示す。

設問(3-2)懸念事項と対策案

懸念事項は従来の設問で言うリスクです。
「解決策を実施することで新たに生じた」と設問には記載がありますが、
そもそも、出題テーマ自身のリスクを最初に見積もっていないため、おそらく採点者はあまり「新たか」どうかを気にしていないのではないでしょうか。残りの紙面に応じて記述しましょう。

設問(4)技術者に必要な要件

特に必須科目1で大切なのは「技術者倫理」です。
「技術者倫理」が評価項目にあるのは必須科目1のみとなっています。

そのため設問(4)の部分を回答用紙へしっかりと記述する必要があります。 

【必須科目1】(4)
業務遂行において必要な要件・留意点を
機械技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
引用元:令和2年度技術士第二次試験問題 機械部門

必須科目1の設問形式【機械部門ー機械設計】

必須科目Ⅰについて部門により対応状況が様々ですが
機械部門では令和2年度から必須科目Ⅰで設問の文言が変更「リスクと懸念事項」されています。

そのため試験時はどちらが来ても慌てないように準備する必要があります。

必須科目1の解答方法まとめ

必須科目1では「技術者倫理」と「社会の持続性の観点」を記述できるように準備しましょう。

また、必須科目は他の科目で挽回することができません。
そのため慌てずに2問とも設問に記載された前提条件を読みこなす必要があります。

ただ、設問の形式を予想できれば記述量として事前に見込むことができるので
記述速度としては余力があります。しっかりと骨子を考えてはじめましょう。

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