ライフサイクルアセスメント【キーワード学習】

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ライフサイクルアセスメントとは?【技術士二次試験】

ライフサイクルアセスメントは「 Life Cycle Assessment:LCA 」の片仮名表記です。
LCAは「製品などのライフサイクルを通した環境への影響を定量的に調査するひとつの評価手法」を示しています。また、関連した用語に「LCC」があります。

LCAの設計への代表的なフィードバックとしては、
「 グリーン調達・環境配慮設計・環境ラベル 」などがあります。
設問の解決策として記載する内容です。

  • LCAは製品ライフサイクルを通した「環境への影響」
  • LCCは製品ライフサイクルを通した「経済的な負担」

LCA「Life Cycle Assessment」

LCAの一般的な手順を示します。実際に作業する場合は、インベントリデータを入力して環境影響度を出せるソフトやデータベースを活用する場合がほとんどだと考えます。また、LCAの実施内容はISO14000シリーズでも概要を定義されています。

  1. 評価対象の「範囲の設定」と「目的の定義」
    対象製品の「ライフサイクルとは何か?」を定義します。
    原料の調達から廃棄までとするのが一般的だと思います。
    また「なぜLCAを実施するのか?」目的を設定します。
  2. インベントリ分析
    製品のライフサイクルをもとに、ベータベース等に物質の重量や種類および使用期間などを投入することで、消費されるエネルギーや排出される廃棄物の量を算出します。上記の入力と出力が表になったものをインベントリデータと言います。
  3. 影響度評価(インパクト評価)
    実際に製品が販売された場合に及ぼす環境への影響を、先のインベントリ分析の結果より見積もります。ここでもベータベースが活用されます。SDGsで規定されている海と陸への影響や作る責任使う責任もここで意識します。
  4. 評価結果の解釈(分析)
    影響度評価で得られた結果を分析し、製品設計や製品のライフサイクルに改善できる部分が無いか検討します。また、設定した目的を達したかも評価します。

LCC「Life Cycle Cost」

ライフサイクルコストはLife Cycle Cost:LCC 」の略称です。

LCAと対比して製品ライフサイクルでの「経済的な負担」を見積もります。
例えば、調達コスト、メンテナンスコスト、ランニングコスト、廃棄コストなどです。

LCM「Life Cycle Management」

ライフサイクルマネジメントはLife Cycle Management:LCM 」の略称です。

上記のLCCとLCAをマネジメントすることです。捕捉するとすればLCAとLCC自体は一種の作業ですので、それらの結果を受けて製品設計や開発プロセスへどうフィードバックするかという部分です。

また、全く別の内容ですがライフサイクルマネジメントは下記の2つに分類できます。

  • 製品の「LifeCycleManagment:LCM = LCA + LCC + 対策」
  • 商品の「Product Life cycle Management:PLM」

LCAの設計への反映

  • グリーン調達
    部材を調達する際に環境負荷の低いものを優先的に選択すること
  • 環境配慮設計
    製品のライフサイクルすべてに対して環境に配慮した設計手法のこと
  • 環境ラベル
    購入者が製品を購入する際にその製品が環境に配慮しているか知る手段のこと

ライフサイクルアセスメントまとめ【機械部門】

LCAはSDGsに関連したキーワードであるため、技術士二次試験での出題も容易に予想できます。環境負荷の高い物質を具体的に解答に書けると採点者の印象が良いと思います。

周辺語が多いですが整理して本番に臨みましょう。
また、普段の業務で取り扱っていればこの機会に過去の業務を振り返りましょう。

関連キーワード

LCA、LCC、LCM、ISO14000シリーズ、EMS、環境マネジメントシステム、環境アセスメント、環境影響度評価、カーボンフットプリント、環境ラベル、PLM、リサイクルマーク、エコマーク、etc…

参考情報

参考資料は順不同で記載しています。

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