設問における「リスク」とは?
技術士二次試験の設問で必ず聞かれるといってもいい
「リスク」というキーワードがあります。
そもそも「リスク」とは何を示しているのでしょうか?この記事はそんな疑問に対する 「備忘録」 です。
「リスク」の定義
試験の設問内における「リスク」の定義は明確にありませんが、
「リスク」=「品質を損なう可能性のある不確かさの影響」です。
つまり、不確かさを持たないものは「リスク」ではありません。
下記の3つの資料が参考になります。
- 令和3年度技術士二次試験受験案内 P10
- 修得技術者のための修習ガイドブック(第3版)P13
- (ISO9001:品質マネジメントシステム)
①受験案内の場合
受験案内の中で「リスク」という言葉は「技術士に求められる資質能力」内のマネジメントの部分で触れられています。
【マネジメント】
業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,品質,コスト,納期及び生産性
とリスク対応に関する要求事項,又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サー
ビス等)に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を満
たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。
引用元:令和3年度技術士二次試験受験案内より
②修習ガイドブックの場合
ガイドブックの中で「リスク」という言葉は「3.2.4 技術業務マネジメント」のリスクマネジメントとして図を含めて触れられています。私の方でも作成してみました。
- リスク①(発生確率「低」、被害規模「小」)
この場合はリスク対応は「保有」となります。 - リスク②(発生確率「中」、被害規模「中」)
この場合はリスク対応は「低減」となります。 - リスク③(発生確率「高」、被害規模「大」)
この場合はリスク対応は「回避」となります。 - リスク④(発生確率「低」、被害規模「大」)
この場合はリスク対応は「移転」となります。
「懸念事項」の定義
言葉の意味が分からないときは一旦辞書で調べでみます。
下記はWeblio辞書からの引用です。
【懸念事項】
気懸かりとして残っている事柄。懸念される事項。「懸念」とは心配、不安などの意味。ビジネスや報道など、比較的かしこまった場で用いられることの多い表現。
引用元:Weblio辞書「懸念事項」より
すべての解決策を実行した上で、気懸りとして残っている事項でしょうか。。
答え方は「~が懸念される」がわかりやすいと思います。
リスクと懸念事項の違いまとめ
「リスク」と「懸念事項」ですが、「懸念事項」の方が大きな概念だと考えてよさそうです。
つまり、解答時は「リスク」を答えれば「懸念事項」にも解答できているはずです。
そのため神経質にならず自信を持って解答しましょう。
以上。最後までお読みくださりありがとうございます。