選択科目2-1【平成28年度】機械部門-機械設計
平成28年度の「機械部門-機械設計」選択科目2-1について解説します。
選択科目2-1は「キーワード問題」です。
平成28年度は かなりオーソドックスな出題内容 でした。
- 設計検証、設計の妥当性確認、設計品質、
- 故障率、故障曲線、
- 機械要素、滑り軸受、転がり軸受、
- コンカレントエンジニアリング
〇過去問の入手はこちら
技術士二次試験 過去問題 > 01 機械部門|日本技術士会
選択科目2-1-①|設計検証と設計の妥当性確認
キーワードの「V&V」に関する理解と実用が求められています。
「平成27年Ⅱ-1-2」にも類似の出題があり頻出と言えます。
前提条件として「ISO9001 7.3 設計開発プロセス」が参照されています。
ISO9000シリーズは「品質マネジメントシステム」で機械部門では必修の内容です。
検討と妥当性確認は「設計」だけでなく「シミュレーション」の場合でも
記述できるように練習しましょう。
検証と妥当性確認、V&V、Verification、Validation、設計審査、デザインレビュー、設計者CAE、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- 株式会社東芝|東芝レビュー 67巻7号(2012年7月号
上流設計から保守までを高度化するシミュレーション技術
1DCAEによるものづくりの革新
選択科目2-1-②|故障率と故障曲線
キーワードの「信頼性設計」に関する問題です。
選択科目2-1では稀にこのような「指標や係数」を説明させる問題が出題されます。
定義を明確に覚えていなければ危うい一方で、
故障率曲線の挿絵は簡単なので得点にもなり得ます。
故障率、故障率曲線、ワイブル分布、バスタブ曲線、偶発、MTBF、MTTF、MTTR、fit、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- パナソニック株式会社
信頼性について - 日経XTECH|有料会員向けの限定記事
故障率の意味、理解していますか?
選択科目2-1-③|滑り軸受と転がり軸受
機械要素「軸受(ベアリング)」に関する問題です。
「平成30年 選択科目Ⅱ-1-3」でも出題があり頻出の内容と言えます。
軸受を普段の業務で使用しない方には難しい問題でした。
機械要素、ベアリング、滑り軸受、転がり軸受、回転体、転動体、リテーナ、鋼球、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- 株式会社ジェイテクト
ベアリングの基礎知識
選択科目2-1-④|コンカレントエンジニアリング
キーワードの「コンカレントエンジニアリング」に関する問題です。
「平成26年Ⅱ-2-1」に類似の問題が出題されており頻出の内容です。
「コンカレントエンジニアリング」だけで原稿用紙1枚を埋めるのは難しいので
見出しの構成が重要になってきます。
特に、参考資料(外部サイト)の内容はかなり参考になりますのでご一読ください。
コンカレントエンジニアリング、フロントローディング、Concurrent、Engineering、CE、DR、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- 株式会社東芝|東芝レビュー 60巻1号(2005年1月号)
製品開発における上流設計の重要性とその方法
選択科目2-2【平成28年度】機械部門-機械設計
平成28年度の「機械部門-機械設計」選択科目2-2について解説します。
設問の種類としては必須科目1や選択科目3に近い内容です。
選択科目2-2-①|モデルベース開発(MBD)
モデルベース開発手法を利用した製品開発マネジメントが求められています。
設問で物理モデルにも言及があり驚くかもしれませんが
数式にできる「入出と結果の関係」だと考えれば難しくはありません。
前提条件として「上流段階での設計品質を確保する」ことが与えられています。
MBDは自動車業界で一般的な取り組みだと思いますが
日本国内の企業では実際にMBDを通して、
製品開発を行ったエンジニアはまだ少ないのではないかと考えます。
実体験が伴わない分、選択した場合は難しい問題となります。
モデルベース設計、MBD、1DCAE、要求機能、機能設計、機能検証、物理モデル、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- 株式会社東芝|東芝レビュー 67巻7号(2012年7月号)
1DCAEによるものづくりの革新 - 1DCAE・MBDシンポジウム2019|日本機械学会 設計工学・システム部門
1DCAE・MBDの目指すところ、現状、課題、そして今後
選択科目2-2-②|繊維強化プラスチック(FRP)の活用
軽量化を目的としてFRPを採用した製品開発マネジメントが求められています。
軽量化という視点では「平成25年Ⅱ-2-1」に類似の出題があります。
繊維強化プラスチック(FRP)について知らなければ解答できない問題でした。
有名なFRPとしては「CFRPとGFRP」があります。
FRPは一般的なプラスチックと加工プロセスが異なるのでフロー図が書けると〇
具体的な製品例を挙げれなければ
材料の適用箇所も書きにくいため難しい問題だといえます。
複合材料、繊維強化プラスチック、FRP、GFRP、CFRP、ガラス繊維、炭素繊維、比強度、CNF、セルロースナノファイバー、再生可能材料、オートクレープ、etc…
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- ユタカ産業株式会社
FRP・GFRP・CFRP加工のご相談について - REXtac, LLC.
プラスチックと充填剤とは?