ねじは最も有名な機械要素です。
その一方で設計の現場では何も検討せず前例を踏襲することが多い要素です。
ねじは最もありふれた機械要素でありながら安定して使用するには極めて多くの知識と経験を必要とします。
意外に思われるかもしれませんが設計現場では論理的にねじの本数や呼び径を答えられる技術者は少ないです。
- ねじを勉強したことがない方
- ねじ締結体を設計される方
- ねじを1時間で復習したい方
ねじ締結体の設計を勉強する方法【機械設計者】
ねじの概要はメーカーの技術資料などで大部分を把握できます。
しかし、実践的な数値計算などは見つかりません。
そこで設計者のレベル別に参考書をご紹介していきます。
- 上級者向け:トラブルを未然に防ぐ ねじ設計法と保全対策
- 中級者向け:増補 ねじ締結概論
- 初心者向け:ねじとばねから学ぶ! 設計者のための機械要素
具体的な計算方法やつり合い式が知りたい。
上級者向け:ねじ設計法と保全対策【レビュー】
1冊目は「トラブルを未然に防ぐ ねじ設計法と保全対策」です。
はじめてねじ締結部品を設計する方には最もおすすめできる1冊です。
もし1冊しか参考書を買えない場合は「ねじ設計法と保全対策」を推します。
ねじに関する力学的なつり合い式から締め付け線図による管理まで幅広く網羅した内容となっています。
私も仕事中は机の中に忍ばせている1冊となっています。
また、見開きの謝意にトルク管理で有名な東日本製作所の文字があるのも信頼性を高めています。
ねじ設計をしたことがある方は「東日本製作所のHP」を見ているのではないでしょうか?
- タイトル「トラブルを未然に防ぐ ねじ設計法と保全対策」
- 発売日:2014/05/28(日刊工業新聞社)
- 執筆者:橋村 真治 氏
中級者向け:増補 ねじ締結概論【レビュー】
2冊目は「増補 ねじ締結概論」です。
より実践的な計算例や事例が載っているため「ねじ設計法と保全対策」で計算例がより欲しい場合は購入してみてください。
計算問題の数も42問と多くなっており、手を動かしながら理解を深めるのに適した書籍です。
ねじ関連の本としては、アマゾンでの評価が最も高かったです(確認時点)
- タイトル「増補 ねじ締結概論」
- 発売日:2003/04/28(養賢堂)
- 執筆者:酒井 智次 氏
初心者向け:設計者のための機械要素【レビュー】
3冊目は「ねじとばねから学ぶ! 設計者のための機械要素 」です。
日刊工業新聞の「ついてきなぁ!」シリーズで有名な國井氏の著書です。
機械要素を使用する心構えとねじで約150ページほど書かれています。
- タイトル「ねじとばねから学ぶ! 設計者のための機械要素」
- 発売日:2017/03/01(日刊工業新聞社)
- 執筆者:國井 良昌 氏
ねじ設計のおすすめ書籍3選まとめ
ねじの使用は機械設計では避けては通れない道です。
そのため遅かれ早かれねじ向き合う必要があります。
特に製品設計を行う設計者は必ず習得するべき必修科目です。
- 製品設計:製品の中にプリント基板やファンのような電子部品を固定するためネジが必要
- 装置設計:装置の内部にユニットを配置して固定するためネジが必要
- 設備設計:設備を据え付けたり固定するためにネジが必要
以上。最後までお読みくださりありがとうございます。