【令和3年度】必須科目1 過去門の解説「機械部門」

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必須科目1【令和3年度】機械部門

令和3年度の必須科目Ⅰについて解説します。

筆記試験では時事問題の具体的な数値を覚えておく

採点者に問題への理解度をアピールできるのでおすすめします。

〇過去問の入手はこちら
外部リンク:技術士二次試験 過去問題 > 01 機械部門|日本技術士会

必須科目1-1「DX デジタルトランスフォーメーション」

約380文字 の問題文に対して、設問(1)~(4)という前年を踏まえた設問形式でした。

大きなテーマは「デジタルトランスフォーメーション」です。

前提条件としては3つが与えられていました。例年よりも白書の内容が濃い問題でした。

前提条件

  • 米中貿易摩擦、英国のEU離脱、コロナウイルスなどVUCA時代の対応
  • VUCA時代に対応した企業の競争力の維持
  • 競争力を維持するために必要な変革

必須科目1-①【解説】

DXには大きく分けると3つの考え方があります。

  • 現状の非効率を改善する課題解決方法
  • 情報を集約して最適化する方法
  • 破壊的なイノベーションで付加価値を創造する方法

これらの変革を通して国際競争力を維持していこうというものです。

何がもっとも難しいかと言えば当然「付加価値の創造」となります。

DXというテーマ自体がかなり「IoT,AI」などと親和性が高く

そのまま記述すると機械技術者としての観点が薄まります。

DXで記述しやすいのはスマート工場を起点として書くことだと思います。

スマート工場を切り口とするなら「自動化+ロボット+生産システム」といった内容です。

それぞれ課題を持っている階層がどこかを明記するのも解答に論理性を付与するポイントです。

例えば「システム→コントローラ→各機器」など情報を集約する範囲などが考えられます。

関連キーワード

DX、IoT、5G、ローカル5G、スマート工場、自動化、ロボット、生産システム、

参考情報

参考資料を順不同で示します。

  • 株式会社東芝|東芝レビュー 77巻1号
    デジタル変革を支える次世代の計測・制御システム
    特集:デジタル変革を支える次世代の計測・制御システム

必須科目1-2「故障により社会や環境に影響を及ぼす機械製品」

約400文字 の問題文に対して、設問(1)~(4)という基本的な設問形式でした。

大きなテーマは「故障により社会や環境に影響を及ぼす機械」です。

設問を読んでまず連想したのは「インフラ機器」です。

これを設計する場合を考えなければなりませんので、関連する経験がないと難しい問題でした。

ただ、洋上風力発電など過去に出題がありますので、学習していれば解答できる内容です。

前提条件

  • 機械製品や設備は社会へ深く浸透している
  • 公益への影響を考えた製品設計が必要である
  • 公益は社会や環境など広域に影響を与えるものである。

必須科目1-②【解説】

設問2で解決策を掘り下げる前に具体的な製品を引用する方法もあります。

その場合に考えるのは「インフラ機器」が記述しやすいのではと思います。

工場内のインフラだと社会というキーワードに対して少し狭いので大きくとらえましょう。

これ以降では使用されている機器を考えていきます。

  • 水道(上下水道)
  • ガス(都市ガス、プロパン)
  • 電気(発電-輸送-消費)
  • その他「交通、通信 など」

水道(上下水道)

水道を具体例に挙げます。

水道インフラは「ダム―河川―取水場―配送―使用」で構成されます。

主に使用される機器としては「配管・ポンプ・プロペラ」があります。

これらの機械製品と設備を考えて解答できます。

  • 配管
  • ポンプ
  • プロペラ

ガス(都市ガス、プロパン)

ガスインフラは「海外から輸送―貯蔵―配送―使用」で構成されます。

主に使用される機器としては「船舶・配管・ポンプ・プロペラ・ボイラ」があります。

  • 船舶
  • 配管
  • ポンプ
  • プロペラ

電気(発電-輸送-消費)

電力インフラは「発電―輸送―使用」で構成されます。

インフラとしての電力は比較的「貯蔵」が難しいエネルギーです。

夜間にダムへ水をくみ上げるなど方法はあります。

主に使用される機器は「発電機、モーター、ポンプ、配管」です。

発電方法を複数あげられると解答するときにテーマ選択の自由度が広がります。

  • 発電機
  • プロペラ
  • モーター
  • ポンプ
  • 配管

参考情報

参考資料を順不同で示します。

令和3年度の必須科目1まとめ

2021年度、令和3年の必須科目1は大きな出題内容の変化はありませんでした。

ただ、白書などの内容を濃く反映しているため機械設計の業務範囲を広く捉えなおし

様々な場面でその能力を発揮できることが求められている気がしています。

具体的な製品を挙げて記述できるように練習しましょう。

以上。最後までお読みくださりありがとうございます。

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