必須科目1【令和元年度】機械部門
令和元年度の必須科目Ⅰについて解説します。
制度改定後の初めての必須科目の筆記試験でした。
筆記試験では時事問題の具体的な数値を覚えておくと
試験管に理解度をアピールしやすいのでおすすめします。
〇過去問の入手はこちら
技術士二次試験 過去問題 > 01 機械部門|日本技術士会
必須科目1-1|擦り合わせ手法から組み合わせ手法へ
約240文字 の問題文に対して、設問(1)~(4)という基本的な設問形式でした。
大きなテーマは「擦り合わせ手法から組み合わせ手法のものづくりへの転換」です。
前提条件としては3つが与えられていました。どれも機械部門では頻出の内容です。
- 労働人口の減少(少子高齢化)
- 国際競争力の強化
- 市場要求の多様性への対応
必須科目1-①【解説】
はじめに「擦り合わせ」と「組み合わせ」がどういった手法か明確にする必要があります。
そこで実際の製品を例に取って説明を加えていきます。
「擦り合わせ」によるものづくりの代表例は「車」で
「組み合わせ」によるものづくりの代表例は「パソコン」です。
2021年では「電気自動車」と「ガソリン車」の方がSDGsも解答に記載しやすいと思います。
参考情報
参考資料を順不同で示します。
- TechNote|iPROS
擦り合わせ型開発と組み立て型開発:構想設計の基礎知識1 - 日経XTECH|有料会員向けの限定記事
モジュラーデザイン「レゴ」のように組み合わせ多様な製品を生む
必須科目1-2|持続可能なものづくり
約120文字 の問題文に対して、設問(1)~(4)という基本的な設問形式でした。
大きなテーマは「持続可能な社会実現のためのものづくり」です。
SDGsに関して勉強していなかった受験者は選択しにくい問題でした。
日本は「2050年までにカーボンニュートラルを実現」することを宣言しています。
技術者はこの目標に向けて協力していかなければなりません。
- 国際目標が17つ設定されている
- 期限が2030年まで達成すべきと定められている
- 日本政府もこれに対して「実施指針」を既に示している。
必須科目1-②【解説】
解答パターンとしては2通り考えられます。
- パターン①
一般的なものづくりの問題とSDGsの関係を軸に解答する方法
機械部門全体にわたる広い知識を示すことができます。 - パターン②
自身の経験した製品を例に、その問題とSDGsへの取り組みを軸に解答する方法
専門的な知識と経験があることを示すことができます。
必須科目1の評価項目を考慮すれば「パターン①」の答え方でも得点可能です。
反対に、選択科目Ⅲでは「パターン②」の答え方の方が得点が見込めます。
どちらの場合も記述できるように練習しましょう。
技術者に取ってSDGsは今後切り離せないテーマなので、この機会に勉強をおすすめします。
自身の仕事に関わりの深い ゴールを選んで暗記 しておくことも必須となります。